deep-blue00’s blog

ゆるさ、模索中。

「永遠」とか「絶対」とか。

 

午前4時前。友人NからLINEが届いた。

内容は「ちょっと色々あった。話せる時に話そう」という短いものだった。

「あぁ、(友人N自身に)何かあったんだな」と思った。

 

 

この友人のこの話の振り方だと、おそらく私にも関わる話の内容が含まれている。

けれど「話を聞いてほしい」というのが実際のメインかな、と思った。

 

 

私自身に大きく関わる内容だと、この友人が判断したのなら「なるべく早くどこかで話ができないか」「(もし可能なら)起きてるなら、ちょっとだけでも話せないか」と打診してくるから。

 

ただ、そういった案件であっても、私にとっては「あぁ。放っておいていい。」というものがほとんどなのだけれど。

(あちらが心配してくれている状態なので、こんなバッサリした言い方はしないけれど)

 

 

 

寝返りをうちながら「少し話そうか」と返信をする。

 

この時間にこの内容の連絡が来るということは恐らくこの友人自身、ついさっきこの件について、誰かに聞いたばかりで。

色々と不安を抱えてる状態だから、私にこのメッセージを飛ばしてきたのだろう。

 

心配性な彼女は、落ち着かなくておそらくこの後、あまり眠れないだろう。

私自身はこの時、幸いにも夕飯後まもなく寝落ちして、0時過ぎに目が覚めて。

つい先ほど枕に頭を預けたばかりで、まだ眠気が来ていない状態だった。

 

 

相手から明日の仕事を気遣う内容のメッセージが届いたので、上記を説明すると「それなら少しだけ話せる?」と打診があって。

起き上がってそこから2時間ほど話をした。

 

 

 

話の内容は。

私自身と、友人Nが「かつて親しい間柄の友人だった」人物についてのものだった。

(現在は残念なことに、それぞれの理由で私も友人Nも、その友人とは絶縁状態にある)

 

 

友人Nの友人二人が、その「かつての友人」とまだ友人関係にあり。

「かつての友人」の近頃の言動について二人がショックを受けたらしく、そのことで二人がNさんに相談に来て。

それでつい先ほどまで、その二人とNさんとで、話をしてきたらしい。

 

長くなるので要約すると、友人Nが私に話したかった内容というのは、

話の流れで過去にあった事例として私とその「かつて友人だった人物」とのやり取りの話を(私の名前は出さなかったが)少ししてしまった。

 

 

私自身が、他の人のあまりよくない話を、それに関係する人に話す事をあまり良しとしない(自分が悲劇のヒロインになったり、例え自分が嫌いになった相手だったとしても、相手の名誉を汚すような発言を(例え自分からしてそれが事実であったとしても)他の人にすることを好まない)ので、

その意思を知っていた友人Nは「かつての友人」と私のやり取りをその人と関係性のある他の人に話した=私への裏切りを、自身が行ったと思っていて。

それを申し訳なく思って、謝りに来たようだった。

 

 

友人N自身がその二人に話したという内容は私自身、話しても大して問題ないと思える範囲のもので。

(そもそも、バラされた際に本格的に困るような詳細な内容を私は打ち明けないので)

もしその話がその二人の口からどこかに漏れたとしても、私の手に負えないような事態にはならない。

そして何より、私自身、話したことについて、何も怒っていない。

 

むしろきちんとその旨を包み隠さずに報告にきてくれたことは嬉しいし、それによってあなたの「話していい・悪い」などの判断基準が私の基準に近いこともわかった。

(一応、話していいかどうか判断に迷う場合は事前にその相手に伺いを立てておくべきだろうけど、とは補足しておいた)

こういった事態が周囲で起こっている、ということも内々に伝えに来てくれたことで、把握できたし。

それによって、今後何か起こってもスムーズな対応がしやすくなった。

むしろ、ありがとう。

 

そう伝えると、友人Nは少し落ち着いたようだった。

 

 

 

あとは、相談をしに来たそ二人の友人に対して、自分は果たして正しいことを言えたのだろうか、傷つけてやしないだろうか、ということを不安に思っているようだった。

誰かに、自分が行ったことを「大丈夫だよ」って言って欲しかったんだろうな、って思った。

なので、それも言葉にして伝えた。

 

 

話がひと段落して気持ちも落ち着いたようで。

そこから少し、別の話をして。

その中でふと、友人Nがこんなことを言ってきた。

 

 

 

 

 

「あのね、」

 

「・・もし例えば。例えばだけど。HちゃんとYの間に今後、何かあって。二人の関係が崩れて、二人が友達同士でなくなったとする。」

(※Yさん・・現在、私に良くしてくださってる友人の一人。友人NとYさんは、私よりもずっと付き合いが長く、またすごく仲の良い間柄)

 

「でももしそうなったとしても。私、HちゃんとYとは絶対友達でいるからね! 二人とも、私にとって、すごい大事な友達だから! どっちかだけと友達でいて、どっちかだけを選ぶってことは、絶対しないから。そのことだけは、忘れないでいてほしい!!」

 

 

「HちゃんもYも、私から見て考え方とか二人ともすごいオトナだし、何かあってもきっとそんなことにはならないと思うんだけど。」

 

「でも、もしそういう事になったら、って思った時。」

 

「・・伝えておきたいと思った。」

 

友人Nは、そう言った。

 

 

 

彼女なりの精一杯の想いが込められたその言葉は、

 

あたたかく、嬉しかった。

 

 

しかし同時に、

 

 

少し悲しく。

胸のどこかが、痛む言葉だった。

 

 

 

 

私「うん。ありがとう。・・でもね、Nさん。」

私「私とYさんの関係が崩れてしまうということは。それはどちらかが、大きく変わってしまった時かも知れない。」

 

私「毎日、それぞれの身の回りで色んな出来事が起きる。それによって人は少しずつ、変わっていく。昨日の私と今日の私は、まったく同じように見えても、全てが同じではないように。」

 

 

 

 ”ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。

 

昔、古文でそんな言葉を習ったことがあったな。

言いながら、そう、ふと思った。

 

 

 

私「Yさんとの関係が崩れた時、私は今の私とは比べようもないくらい、変わってしまっているかもしれない。それほどに私が変わってしまっているのなら、Nさんにとっても、私との関係を続けるのが困難な状態かもしれない」

 

私「その時、今Nさんが断言した言葉は、きっとあなたの足かせになる。私に対する誓いを、あなた自身で破ることになるから。」

私「・・あなたは、誓いを守ろうとする人だ。だから、もしそうなった時。あなたはこの言葉を、必ずしも守る必要は無いよ。その時のあなたが、その時の私を見て判断すべきだから。」

 

 

私のその言葉を受けて、戸惑いながら、弱々しい言葉で「うん」と言った彼女を目の当たりにして、

我ながら、酷いことを言っているな、と思った。

 

先ほど彼女が発した言葉は、私への思いやりの言葉だ。

その想いを、踏みにじるような発言をしてる自分が、悲しかった。

 

 

 

けれど。

 

果たせなかった約束を抱えて生きることが、どれだけ苦しいことか、私は知っている。

そういう思いを、させたくなかった。

 

 

人の命は、永遠じゃない。

いつかは終わりがくる。

不変でない、そもそも「限りある存在」である人間が「永遠」とか「絶対」という言葉で約束をするのは無理があると、私は思っている。

 

 

 

  心が優しい人ほど、そういった言葉を使いたがる傾向がある気がする。

 

 

”自分自身、寂しい思いをしたからこそ、

相手にはそんな思いを、絶対にさせたくない。”

 

 

そういう優しい想いが、よく伝わってくる。

・・人から裏切られて、ツラい経験をしてもなお、人を信じようとしている人達だ。

 

 

 

 

私自身は、そこまで純粋でいられず。

心のどこかで、裏切られることを想定して。

人と少し距離を置いて、接している自分がいる。

 

 

 

自分に向けられた愛情には、応えたい。

でも、

 

自分から相手へ愛情を向けるのは、

正直、恐い。

「(その想いに)応えてほしい」という気持ちが、芽生えるから。

 

 

 

 

「私からの愛なんて、相手にとって負担にしかならないだろう」

そんな思いがある。

 

 

だから。

 

見守っているだけでいい。

「なんか、一緒に居ると温かいな」

「心地いいな」

 

 

私が相手に向ける愛は、

相手がそう感じるくらいの。

 

相手が返す必要も、応える必要もないくらいの愛でいい。

 

 

 

 

本当は。

 

自分へ向けられた愛を受け取る喜びも、もちろんあるけれど、

実はそれ以上に、相手へ愛を与える喜びがあることも、知ってる。

 

 

それを、(相手が私に)与えることがかなわない距離にいる私は、

 

もしかしたら少し、

卑怯なのかもしれないな、と、

今、書きながらそう思った。