deep-blue00’s blog

ゆるさ、模索中。

冬の夜のお散歩

「帰ったら少し、お散歩しない?」


21時半をまわった頃。旦那さんから「いま仕事終わったよ」と電話がかかってきた。

いつもと同じように、ねぎらいの言葉をかけたところ「ねぇねぇ、」という言葉のあとに冒頭のお誘いをいただいた。


職場で何かあったのかと一瞬心配したけれど、

「今日ね、星がすごくきれいなんだ。○○と一緒に見たいなーって思ったんだ〜」


そんな言葉が出てきたので、ホッとひと安心。何事もないならよかった。



「おぉ〜。星がきれいなのか。いいねぇ。お散歩しよう!(*´∀`*)」

そう返事をし、防寒対策をバッチリ整えて。帰ってきた旦那さんと一緒に外に出た。


冬のよく晴れた夜はいちだんと寒く。息をするたびに鼻の頭がツンとした。
指先が冷えてジンジンする。
でも冷たい空気の分だけ、星がきれいに見えた。
小さな星や明るい星が、ピカピカ瞬いているのが見える。


「・・もうじき雪が降って。そうしたら家のまわりの、この田んぼ道はいちめん銀世界になるんだろうね」


旦那さんがそうぽつりと言った。
冬になったこの場所を、私たちはまだ知らない。

昨年の冬は夜でも明るく、空の狭いところに住んでいた。
どこに行くにも便利で、部屋も比較的広く。
でもどこか、窮屈な場所だった。
仕事から帰ってきた旦那さんはいつも疲れきっていて。どこか思いつめた表情をしていた。


それから旦那さんは仕事を辞め、職を変え。
勤務時間は長くなったけれど、手取はぐっと減って住む部屋も以前よりずっとずっと小さな部屋になった。

でも、そのぶん一緒に過ごす時間が密になり。旦那さんの表情も穏やかになって、笑顔が増えた。
不安や悩みもたくさんあるけれど。きっと良くなっていくんだと、思ってる。


「いちめん銀世界かぁ。楽しみだね(*^^*)」
「いやいやいや。楽しみじゃないし。オレ、通勤困るし(;^ω^)」


そんなことを話しながらお店で値引きされたシュークリームを1コ買って、二人ではんぶんこして食べた。

はんぶんこして食べると、不思議とひとり1コずつ買うよりもおいしく感じる。
男の人が真剣な表情でシュークリームを半分にしている姿は横から見ていてちょっと面白いし、
片方がちょっと大きくなってしまってどうするか悩んでいる(食欲と葛藤している)姿もほほえましい。


寒いけれど。
冬の夜のお散歩も、いいものです。