deep-blue00’s blog

ゆるさ、模索中。

遠い日の記憶。

 

仕事の帰り道。

 

 

歩道でスクーターを押して歩く、女性の方とすれ違いました。

 

何でスクーターを押して歩いているんだろう、と疑問に思い、ふと顔をあげると。

その座席の上に、幼稚園くらいかな? 男の子が座っていました。

息子さんですね。きっと。

 

 

 

お店のショーウインドーを何やら楽しそうに指さす男の子。

微笑みながらそれに応える女性。

 

 

 

心が和むのと同時に、胸の奥に違和感を感じた。

 

・・なんだろう、この感覚。

 

 

 

 

痛みとか、悲しみに、近い感じ。

 

 

 

「なぜ?」

 

自身に問いかけると、すぐに答えが返ってきた。

 

 

 

 

  他でもない、私自身の、幼少期の記憶。

 

父親バイクに乗せてもらった、記憶があった。

たぶん、あの男の子よりもまだ、ずっと幼い頃。

 

 

 

父親の膝の上に座って、家のまわりを一周、二周。

 

バイクのエンジン音と、自転車とは違う、風の心地よさと。

ドキドキして。

幼い私は、キャッキャ言って大はしゃぎしていた。

 

 

 

父親のその時の顔は・・見てなかったのかな。

覚えてない。

 

でもたぶん、笑ってたんだと思う。

 

 

 

家に帰って、父親が母に「Hをバイクに乗せてあげたら、すっごい喜んだ!」と報告したら、逆に怒られていた。

「あんな小さい子をバイクに乗せて走るなんて、何考えてるんだ!」「落っこちたらどうするんだっ!!」と(笑)

父親は「家の周り1~2周しただけだし」「そんなにスピードは出してなかった」と弁明していた。

 

・・たぶん、3~4歳くらいの記憶だと思うけど。

案外、詳細を覚えてるもんだ、と思わず笑った。

 

 

 

 

  父親との記憶は正直、苦い思い出しか、残っていなくて。

こんな記憶も、あったんだな、と思った。

 

 

 

 

・・何で、大事にされていた時の記憶は、思い出せないんだろう。

その後も、今も、きっと私は父親に愛されているはずなのに。

 

それを思い出せたら、私の胸の奥底にある、父親に対する感情の在り方が、少しは変わるんじゃないかと思って。

記憶を掘り返してみたけれど。

 

 

 

・・途中で、やめた。

 

 

目を背けたい記憶ばかりが、目について。

 

それについても、今の私なら、耐えられるはずの内容なのに。

記憶の中の私は、いつ振り返っても、過去の私のままで。

故に、ツラい。

 

 

 

・・こころって、難しい。