両親がやって来る。

「お父さんと車でそっちに行くから。」

母親からの電話でそう告げられ間髪入れずに「いやいやいやいや」とツッコむ。

私「何で車なん。」
母「他にもイロイロと寄るところがあるのよ」

ちょっとしたドライブついでにウチに寄るような口調でフツウに話を進める母だけれども。ねぇねぇ、オカン。知ってる？実家とウチ、1000キロ以上離れてんねんで…。

母の郷がもともとこっちの方なので、幼少期に車で来たことも確かに何度かありましたが。父も母も、とうに赤いチャンチャンコ着終わってる年齢です。100歩譲って夫婦で運転を交代しながら来るならまだわかりますが、母運転、父助手席だと父は目一杯足を突っ張らせてシートにのけぞりながら「ブレーキ！ブレーキッ！！！」叫ぶので。今回も父一人で運転でしょう。しかも出発日時と到着予定日からして、行きは宿を取らずに高速飛ばして車中泊で来るパターン。

「若くないんやけん、無茶せんでよ…」そうつぶやく娘の心配をよそに、電話を代わった父の第一声は「あんね、うまかっちゃんの細麺が出たとよ…！！」

　　お前はハウス食品の回し者かっ！！

つーかこの電話においてうまかっちゃんの麺の細さとか90秒で茹で上がるとか全然重要じゃないからっ！！と内心ツッコミつつ地元のインスタント麺について鼻息を荒くして語る父の話を頷きながら聞いてました。

そんなこんなで。両親が来ます。